床の間は、以前は日本の住居ではよくみかけました。掛け軸をかけたり、花を飾ったりするスペースで、畳より一段高くなった空間のことをいいます。最近の住居では建物の西洋化にともなって、床の間のない住居も増えてきましたね。

床の間

床の間の成り立ち

もともと床の間とは、押板(おしいた)が発展したものといわれます。

押板というのは、厚い板張りの上に、絵や器物を一定の約束のもとに飾ったものをいいます。掛け軸をかけ、その前の板の部分には、左から花瓶、中央に香炉(こうろ)、右に燭台(しょくだい)をおきました。これらを三具足(みつぐそく・さんぐそく)と呼びました。いまも仏具として使われているのでご覧になったことがあるかもしれません。

いずれ押板は、床の間と呼ばれるようになり、座敷飾りの中心となっていきます。

床の間

座敷飾りとは

座敷飾りには、付書院(つけしょいん)、違い棚(ちがいだな)などがあります。

付書院(つけしょいん)は、もともと出文机(だしふづくえ)と呼ばれたものが、が座敷の装飾に変化したものです。

出文机というのは、床の間から横に張り出してつくられたつくりつけの机のことです。その正面は明りをとるために、明かり障子になっていました。明り障子というのは現在日本家屋でみられる障子と同じ、外の光を取り入れることのできる建具のことです。

床の間

違い棚というのは、棚板を段違いにさせた飾り棚です。

こういった装飾が、近世(17世紀頃)になり、武士の住宅で人を迎えるための飾りとして定着していきます。

床の間

床の間と畳の向き

また床の間のある部屋では畳の向きにも注意してみてください。

床の間のすぐ手前の畳は、床の間と平行に敷いてあります。畳の縁を床の間と直角にすることを、床刺しとよび嫌われます。床の間の前の真ん中は上座にあたり、その上座に畳の縁があると縁に座ってしまうことになるからです。

床の間というと何だかとっつきにくく何をどう飾ればいいのかわからず、敬遠してしまいがちです。しかしそのために手付かずになるよりも、あまりルールにとらわれず、花を飾ったり、まずは楽しむことからはじめてみたいものですね。

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