豪農や、温泉宿などでも目にする懐かしい日本の場面の代表格でもある「囲炉裏」。そもそも囲炉裏とはどのように使われたものなのでしょうか。
囲炉裏とは?
囲炉裏は室内の床の一部を切り取り、火を焚き、暖房や煮炊きを行った場所です。
囲炉裏の上には天井はなく、茅葺屋根までの間には太い柱がむき出しになっています。
囲炉裏の上には枠組がつられていてその棚は火棚と呼ばれます。
囲炉裏の役割
煙にいぶされることにより、茅葺への防虫、柱への防水効果などもあったようですね。
囲炉裏のある部屋には神棚をしつらえることも多く、囲炉裏は神聖な場所で、家庭の中での中心であったともいえます。
囲炉裏で座る場所には意味がある?
座る場所はそれぞれ、横座、かか座、客座、木尻座とよばれ、定められていたといわれます。
土間から見て奥の正面にあたるのが主人の席である「横座」。横座に向かって右側が「かか座」、かか座の向かい側が「客座」。一番土間に近い場所が木尻座とよばれ、使用人が座る席でした。
囲炉裏は土間の傍に設置されていることが多く、主に板張りでした。
冬は床が冷たく、昔の人は、さぞかしこの囲炉裏の暖かさに癒されたことだろうと思います。豪農を訪れるときには板張りが多いので、撮影にいくときにも靴下が手放せません。夏には土間のひんやり感がとても心地よいのですが^^